シカゴの落雪

この原稿は東京大学の清家剛先生に依るPCSA広報誌(1998年16号)にご執筆頂いた原稿を当時のまま掲載しております。所属・肩書き等も当時のままです。

東京大学工学部建築学科 助手

清家 剛

軽量こそがカーテンウォールに求められる

カーテンウォールが日本に本格的に導入されはじめた1950~60年代には、その最も重要な特質として「軽量」という言葉があげられていた。カーテンウォールという言葉が日本に紹介された初期の文献として、1950年の雑誌「国際建築」の「カーテン・ウォール」(木村俊彦他)がある。ここでは、「カーテンウォールが採用された直接の理由はもちろんそれ自体の持つ経済的な有利さ」として「第1に、壁体の軽量化(荷重の減少)は構造骨組みについての経費節約であり、同時に薄い壁それ自体はそのために必要なInsulationの費用の増大を考えても従来より廉くなる。」と記述されている。もちろんこれはアルミニウムやスチールなどの金属を主材料とするメタルカーテンウォールを指しているのだが、ある規模の建物を造る場合には、荷重の軽減による構造躯体への影響が非常に重要な要素であったことがわかる。[続きを読む]

 
▲ ページトップ
トップ | PCとは | 施工例紹介 | 技術特集 | アーカイブ | サイトマップ | リンク集 | お問い 合わせ