シカゴの落雪
この原稿は東京大学の清家剛先生に依るPCSA広報誌(1998年17号)にご執筆頂いた原稿を当時のまま掲載しております。所属・肩書き等も当時のままです。
東京大学工学部建築学科 助手
清家 剛
1998年の3月7日から15日にかけて、PCSAの第9回海外研修としてニューヨーク、シカゴ、ロサンジェルスと3都市を巡った。私は15人の団員とともにコーディネーターとして同行した。
今回のテーマは、初期のプレキャストコンクリートやカーテンウォールを見て、現在の日本のPCの技術を再確認することであり、ニューヨークではパンナムビルなど初期のPCカーテンウォール、シカゴでは名だたる超高層ビル群、そしてロサンジェルスではシンドラー邸やエニス邸など、プレキャストコンクリートを使った初期の住宅を見学した。
またPC工場を見学し、KPFとSOMという二つの大手設計事務所でPCカーテンウォールに関する講演を受け、ディスカッションする機会もあり、アメリカと日本で同じ点や違う点などに思いを馳せることのできた充実したツアーであった。[続きを読む]