タイル先付けプレキャストコンクリート工法の課題と対策
接着耐久性の高いタイル先付け工法の普及を目指して
Ⅰ . はじめに
タイルをPCa 版のコンクリート仕上げ面に直接先付けする工法が一般化したのは、1970年以降であり、当時から約40年近い年月が経過している。その間、建築生産の近代化、工業化の波の中で、現場での後張り工法よりも接着信頼性の高い工法として、数多くの実績を残してきた。
その中で、1980年には当協会より「タイル先付けPC 部材製作指針」が発行されたことで、タイルの材料・品質からPCa 部材の製造・施工までも含む当時の技術的規準の取りまとめが行われた。ここに、建築の一工法としての"タイル先付けプレキャストコンクリート工法"が確立され、今日に至っている。
ところが近年、現場張り工法のタイルも含めて、タイルの浮きや剥離といった事例が報告されており、建築物の高層化に伴いPCa部材が多く採用されているなか、建築物の安全性・耐久性の維持・向上へ向けた業界一丸となった活動が必要となっている。
現在業界の景況は、仕事量の減少と同時に価格面でも厳しい状況は変わらない中で、公共工事の縮減のあおりから地方間格差はさらに拡大の様相を呈している。しかしそのような時期だからこそ、よりいっそうの信頼回復へ向けた取り組みが肝要と考えられる。
このような状況の中で、協会が取り組んでいる各種活動について、その概要を紹介する。
詳細はPDFでご覧ください tech2008.pdf(1MB)