高知市民文化プラザ(愛称:かるぽーと)

- ●所在地
- 高知県高知市九反田
- ●竣工時期
- 2001年10月31日
- ●規模
- 延床面積/35,888.86m²
- 地下3階/地上11階
- 高さ/60.00m
- ●PC仕上げ・仕様
- 御影石(イタリア産ギアンドーネ)J&P仕上
- スチールフレーム補強PC版
- ●設計
- 昭和設計・細木建築研究所委託業務共同企業体
- 山本 光良、細木 茂
インナーシティの活性化は全国の都市が抱える都心部最大の課題の一つです。地域の歴史や文化、社会的ストックを生かす上でも、また地球環境問題に対しても新しい視点に立った見直しと対策が必要になっています。幸か不幸か低成長、不況、地価の下落による都市発展のパラダイムの根本的変化が始まりつつあり、大規模開発やニュータウン志向にも変化の兆しが見られます。
この高知市の複合文化施設は、市民の新しい文化活動拠点づくりと合わせ、公共施設を通してインナーシティを活性化することを目的として事業が始まりました。劇場、ギャラリー、横山隆一記念まんが館、公民館、駐車場からなる複合建築物です。
1996年から基本構想がスタート、基本・実施設計を経て1998年に着工し、2001年10月に完成しました。高知市の長年の夢であった文化活動の拠点施設は各文化活動団体によるワークショップから始まりました。将来の夢の実現に向けてより積極的な議論が交わされ多くの提案が出され、結果として周辺設備も含め、新しい立体広場(ガレリア)を中心に4つの施設を構成するという全く新しい建築が完成しました。複合施設としてのメリット、省資源、高効率化、管理を容易にしながらスーパーフレームの採用により単独施設としての自由度を最大限満足する計画としています。
いま、来年4月オープンに向け(財)高知市文化振興事業団が中心となり多くの関係者により開館準備と運営計画が進められています。その熱意とそれを支える市民の期待は高知市に新しい文化の拠点ゾーンを生み出しそして周辺の都心部の活性化に大いに寄与することは間違いないでしょう。